ベランダの防水工事は定期的なリフォームが必要です。防水工事が劣化したまま放置されれば、やがて雨漏りが発生する恐れもあるでしょう。防水工事には複数の種類があり、相場が異なります。
本記事では、ベランダに施行できる防水工事の種類や費用相場、DIYで行なえるかどうかなどを解説します。ベランダの防水工事を検討している方は参考にしてください。
ベランダ防水工事の種類と費用相場を解説
ベランダの防水工事には、以下の5種類があります。
●トップコートの塗り替え
●FRP防水
●ウレタン防水
●塩化ビニールシート防水
●ゴムシート防水
ここでは、5種類のベランダ防水工事の特徴と費用相場を解説します。
トップコートの塗り替えの方法と費用相場
1㎡当たりの費相場 | 1,500円〜2,200円前 |
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工期 | 1日程度が目安 |
耐用年数 | 5年前後 |
トップコートとは、防水層を紫外線から守るカバーのようなものです。それ自体に防水機能はありませんが、塗っておくと耐久性が格段にあがります。特に日当たりのよいベランダは、トップコートを塗っておくと防水層の張替え工事の回数が減らせます。
FRP防水の方法と費用相場
1㎡当たりの費相場 | 4,000~8,500円 |
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工期 | 2~5日程度が目安 |
耐用年数 | 10~15年 |
FRPとは繊維強化プラスチックの略です。液体状の防水剤にガラス繊維をはじめとする補強材を併せた防水シートをベランダに敷きつめ、その上にトップコートを塗ります。FRP防水は、1㎡あたり3~5kgと軽いためベランダのような重い負担がかけられない場所にも適した防水方法です。
一般家屋のベランダからビルの屋上まで幅広い場所で利用されています。その一方で、紫外線に弱いのでトップコートの塗り替えが必須です。また、伸縮性も弱いのでたわみが出やすい広い場所の施行は不向きといったデメリットもあります。
ウレタン防水の方法と費用相場
1㎡当たりの費相場 | 3,000~8,000円 |
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工期 | 3~7日程度が目安 |
耐用年数 | 10~15年 |
ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を塗っていく防水工事です。液体ですから複雑な形状の場所でもすみずみまで均一に防水工事を行えます。その一方で、防水効果を発揮するには、一定の厚みに塗らなければなりません。職人の腕によって仕上がりが大きく変わってくる工法です。
また、FPR防水同様紫外線に弱いので、定期的にトップコートを塗り替えが必要になります。曲線が多いベランダなどシート状の防水マットを敷く工法が使えない場所には適した防水工事方法です。
塩化ビニールシート防水の方法と費用相場
1㎡当たりの費相場 | 3,500~8,500円 |
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工期 | 1~4日程度が目安 |
耐用年数 | 10~15年 |
塩化ビニールシート防水工事とは、防水効果がある塩化ビニールシートを屋上やベランダに敷き詰める工法です。ベランダよりも屋上屋根など広い場所に適した工法です。塩化ビニールシートは耐久性、摩耗性が高く紫外線も強いというメリットがあります。したがって、日当たりがよく、人がしょっちゅう行き来するような広いベランダや屋上などの防水工事に適しています。
その一方で、凹凸がたくさんあるような場所での施工は不向きです。狭いベランダの場合はウレタン防水のような液状の防水工事が適しています。
ゴムシート防水の方法と費用相場
1㎡当たりの費相場 | 2,500~7,000円 |
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工期 | 1~4日程度が目安 |
耐用年数 | 10~15年 |
ゴムシート防水も塩化ビニールシート防水工事と同じシート防水工事の一種です。ゴムシートには、下記3つのメリットがあります。
●施工費用が安い
●伸縮性がある
●下地の膨張や収縮に耐えられる
一方で、以下のようなデメリットもあります。
●施工方法が限られている
●紫外線・衝撃に弱い
日当たりがあまりよくないベランダなどに施工する場合や、下地が膨張したり伸縮したりする可能性が高いところに適した工法です。
ベランダの防水工事方法の選び方
ベランダ防水工事は工法によってメリットとデメリットがあります。例えば、シート防水工法は広い場所には適していますが、複雑な形状のベランダには適していません。また、ウレタン防水やFPR防水はトップコートを塗らないと耐用年数が短くなる傾向です。したがって、以下のようなポイントから工法を選びましょう。
●防水工事を施工する場所の広さや形状
●防水工事にかけられる予算
●希望する耐用年数
●メンテナンスのしやすさ
迷った場合は、ベランダの防水工事を行ってくれる業者に相談してください。当社でもベランダ防水工事を行っています。防水工事の工法や業者選びに迷っている場合は、まずはご相談ください。お客様のご希望をお聞きしたうえで施工方法を提案させていただきます。
DIYでもトップコートの塗り替えは可能
近年はDIYが人気となり、大がかりな自宅のリフォーム工事もDIYでチャレンジするケースも増えています。ベランダ防水工事もトップコートの塗り替えくらいならばDIYでも可能です。
ホームセンターやインターネット通販ならば、トップコート剤やハケなどが販売されています。しかし、トップコートを塗り替える場合は事前にベランダの床面を丁寧に洗浄し、エアコンの室外機などを養生しなければなりません。丁寧に行った場合2日以上かかるケースもあります。
普段からDIYに慣れている方ならチャレンジしてみてもいいでしょう。しかし、はじめてDIYにチャレンジするならば、道具を揃える費用まで考えると業者に依頼したほうが低価格です。無理をせずに業者に依頼しましょう。
ベランダの防水工事費用を安く抑えるコツ
最後に、ベランダの防水工事費用を安く抑えるコツを紹介します。実践できそうなものがあったら実践してみましょう。
相見積もりを取る
相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討する方法です。ベランダの防水工事にはおおよその価格相場がありますが、実際の費用は業者によって異なります。そこで、複数の業者に工事費用の見積もりを依頼することで、地域の相場などを算出します。
なお、相場よりも高すぎる場合はもちろんのこと、安すぎる業者もおすすめできません。加算前提だったり見積もり作成がいいかげんだったりする可能性があります。
見積もりをわかりやすく作成してくれる業者は、施工も丁寧な傾向です。見積もりをしっかりと作ってくれる会社に依頼するのがおすすめです。
早めに防水工事をする
防水工事は早めに行ったほうが、費用が安くすむ傾向があります。防水層が劣化しきった状態で工事をすれば、屋上やベランダ本体の工事が必要になり、費用が高くなります。
また、防水工事はいつでも行なえますが、梅雨時などは天気が悪い日が多いので気候が安定している春や秋がおすすめです。夏は気温が高いので、窓が開けられず不具合を感じやすいといったデメリットもあります。
ベランダの防水工事の相場を知って早めに行おう
ベランダの防水工事を行う場合は、費用相場を知ってそれを基準に値引き交渉などするのがおすすめです。また、防水工事は早めに行えばベランダや屋上本体の劣化を防ぎ、工事費用を安く抑えられるでしょう。
当社でもベランダの防水工事を行っています。どのような工法で工事を行うか迷っている場合はぜひご相談ください。まずはお客様のお話をしっかりと聞いて最適な提案をさせて頂きます。
Q.ベランダ防水工事は自宅にいながら行ってもらえますか?
A.はい。窓が開けられませんが、室内にいるぶんには問題ありません。
Q.ベランダ防水工事をしないでいるとどうなりますか?
A.防水機能が低下して、雨水がベランダに浸水して雨漏りが発生する恐れもあります。家を長持ちさせる意味でも防水工事は重要です。