和室の壁として、独特の風合いで使われることの多い砂壁ですが、触っただけで砂が落ちたり埃がつきやすかったりするのは困りますよね。最近では砂壁の和室は少なくなってきていますが、古い住宅や賃貸アパートなどではよく見かけます。また、カビが生えやすいのも砂壁の難点です。そこで、砂壁にカビが生えた時にはどう対処すればいいのか、詳しくご紹介します。
砂壁にカビが生えた時の対処法
湿気を吸うため、砂壁はカビが生えやすいです。そこでカビが発生した場合、どう対処すべきかを見ていきましょう。
自分で落とせる程度のカビの場合
カビの発生している箇所が少ない場合には自分で落とすことができます。ただ、砂壁は摩擦や水に弱く、カビ取り剤も砂壁が剥がれるため使うことができません。砂壁の表面だけにカビが発生している場合、以下の2つの方法で対処が可能です。
- サンドペーパーでカビごと削り落とす
カビの除去はできますが、削り落とした部分は色合いが変わってしまいます。
- 無水アルコールで殺菌する
カビ自体を落とすことはできませんが、それ以上広がるのを防ぐことはできます。
カビの状態がひどい場合
カビの状態がひどい、以下のような状況の場合、自分で対処することはできません。専門業者に依頼し、どういったリフォームが必要なのか調査してもらった上で、早急に工事を依頼しましょう。
- 広範囲にカビが発生している
- カビの臭いがする
- 大きなカビが数カ所発生している
- 削り取っても取れない
業者に依頼時のリフォーム方法と費用の目安
砂壁にカビが広がり、自分では対処できない状況の場合、業者にリフォームを依頼することになります。リフォーム方法とかかる費用の目安を詳しく見ていきましょう。
砂壁を塗り直す
カビが生えている部分を削り落とし、上から砂壁を塗り直します。壁の広さにもよりますが、費用は15万円~です。砂壁の塗り直しは左官工事となるため、経験のある業者に依頼する必要があります。また、塗った砂壁を乾かす時間も必要になるため、工事には2日から4日程度かかります。
珪藻土か漆喰による塗り替え
砂壁ではなく別の素材を使った塗り替えもおすすめです。珪藻が死滅した後にできた二酸化ケイ素が主成分の珪藻土や消石灰が主成分の漆喰が、自然素材の壁材として人気があります。どちらも不燃性で消臭効果や湿気を取る働きがあります。ただ、砂壁と違い白っぽい素材なので、塗り替えると部屋の雰囲気が変わってしまうデメリットがあります。費用は壁の広さにもよりますが、珪藻土で10万円~、漆喰で12万円~です。
壁紙(クロス)を貼る
砂壁のカビを取り除いた後、上から壁紙(クロス)を張るリフォームは、上記2つのリフォームより安価で済むのがメリットです。壁紙の単価によって費用は変わりますが、8万円~です。ただし砂壁を平らにする作業が必要です。
砂壁をリフォームするメリット
砂壁をリフォームした場合、以下のようなメリットがあります。
カビ臭さがなくなる
カビ自体がなくなるため、部屋にこもるカビ臭さをなくせます。表面のカビがなくなっても、根元が残っているとカビは何度も発生してしまいます。リフォームすれば根元からカビを除去することができ、不快な臭いが消えます。
健康への悪影響がなくなる
カビが原因で起きる体への悪影響をなくせます。カビが発生すると、その胞子が原因によるアレルギーが出る可能性があります。リフォームすればカビの発生を止めることができ、健康への不安を感じることがなくなります。
カビが広がる心配がない
リフォームすればカビを広げなくて済みます。カビで心配なのは、表面だけでなく壁の下地にまで広がることです。そうなると砂壁だけでなく下地まで張り替えする必要が出てくるため、費用もかかってしまいます。早いうちにリフォームすれば、砂壁表面でカビを食い止められます。
リフォーム会社へ相談してみよう
「そこまでひどくないけどカビが出てきた」「カビ臭くて部屋で過ごしにくい」など砂壁のカビにお悩みなら、まずは専門業者に状況を見てもらいましょう。A.S.Rではお見積もりが無料となっておりますので、お気軽にご相談ください。過ごしやすい和室にするためにも、ぜひ早めに相談することをおすすめします。