床暖房のフローリングの張り替えができるのか気になっていませんか。
結論からいうと、床暖房のフローリングの張り替えは可能です。リフォームには2つの方法があり、費用も異なります。
本記事では、床暖房のフローリングの張り替え方法や費用相場をご紹介します。リフォームにおける注意点も解説するため、ぜひ参考にしてください。
床暖房のフローリングの張り替えるときのイメージを膨らませ、具体的な検討を進めましょう。
床暖房のフローリングは張り替えできる?
床暖房が設置されているフローリングの張り替えは、可能です。しかし、フローリングを剥がす際に暖房マットを傷つけることになるため、張り替えなければなりません。
床暖房のほとんどは、暖房マットの上にフローリングが接着剤で貼り付けられているためです。密着しているため、フローリングだけを剥がすことができません。
そのため、床暖房のフローリングを張り替える際は、暖房マットも一緒に交換すると覚えておきましょう。
床暖房のフローリングの張り替える2つの方法
床暖房が設置されているフローリングを張り替える方法は、主に2つあります。
●撤去して張り替える ●上から重ね張りする
無垢材に張り替えたい場合も、方法は同じです。それぞれの方法にメリット・デメリットがあります。詳しく解説するため、どちらが適しているか検討しましょう。
撤去して張り替える
今あるフローリングを暖房マットごと剥がし、新しい暖房マットとフローリングを施工する方法です。
フローリングだけを交換したいと思うかもしれませんが、ほとんどのケースで難しいです。フローリングを剥がす際に暖房マットが破損する可能性が高いため、再利用はできないものと考えておきましょう。
そのため、暖房マットも新調する必要があり、リフォームにかかる費用が高くなる傾向があります。施工期間も、通常のフローリングの張り替えと比べて長いです。
上から重ね張りする
今あるフローリングの上から重ねてフローリングを貼る方法です。つまり、下から暖房マット・元のフローリング・新しいフローリングと重ねます。
無垢材フローリングはビスによる固定が一般的ですが、温水式床暖房だと固定できない可能性があります。この場合、接着剤で固定する素材を選ばなければなりません。
リフォーム規模は大きくないため、費用は抑えられます。しかし、暖房マットの上に2つのフローリングを貼るため、床暖房の効果が感じにくくなるデメリットがあります。
床暖房のフローリングを張り替えるリフォーム費用相場
フローリングの張り替えで気になるポイントは、費用面ではないでしょうか。
床暖房のフローリングを張り替える場合、張り替え方法やによって費用相場は異なります。以下の表よりご確認ください。
施工内容 | 費用相場 |
---|---|
張り替え | 5〜8万円/1畳あたり |
重ね張り | 8〜11万円/1畳あたり |
熱源機の設置 | 25〜100万円 |
施工内容ごとに詳しく費用を解説します。
張り替えるときの費用
一度フローリングと暖房シートを剥がして張り替えるときの費用は、1畳あたり8〜11万円です。部屋の広さごとに張り替え費用を見てみましょう。
部屋の広さ | 費用相場 |
---|---|
12畳 | 96〜132万円 |
16畳 | 128〜176万円 |
20畳 | 160〜220万円 |
ここに、床暖房の設置費用は含まれません。
重ね張りするときの費用
今あるフローリングの上から新しく重ね張りするときの費用は、1畳あたり約5万円~8万円です。
部屋の広さごとに張り替え費用を見てみましょう。
部屋の広さ | 費用相場 |
---|---|
12畳 | 60〜96万円 |
16畳 | 80〜128万円 |
20畳 | 100〜160万円 |
既存の床暖房をそのまま使えるため、床暖房設置費用は不要です。
熱源機の設置工事費用
床暖房の器具も取り替える場合、熱元気の設置に25〜100万円程度かかります。ただし、広さや床暖房の種類によって予算が変わるため、以下の表を参考にしてください
部屋の広さ | 電気式の費用相場 | 温水式の費用相場 |
---|---|---|
12畳 | 50〜84万円 | 65〜110万円 |
16畳 | 60〜97万円 | 70〜135万円 |
20畳 | 70〜110万円 | 76〜160万円 |
導入する熱源機の種類や施工業者によっても費用は変わります。詳しくは依頼先の業者に尋ねてくださいね。
床暖房の種類と特徴
床暖房は、部屋全体を暖めることができる人気の設備ですが、種類によって特徴が異なります。主な種類には、電気式と温水式があります。
電気式床暖房
- 特徴:
- 電気を利用して床を直接暖めるタイプです。
- 初期費用: 比較的安価です。
- ランニングコスト: 電気代が高くなる傾向があります。
- 暖まり方: 電気を利用するため、素早く暖まります。
- 後付け: 後付けが比較的容易です。
- 種類:
- フィルムヒーター: 薄くて軽いシート状のヒーターで、既存の床材の下に敷くことができます。
- パネルヒーター: パネル状のヒーターで、床に埋め込むタイプです。
温水式床暖房
- 特徴:
- ボイラーで温めた水をパイプに通して床を暖めるタイプです。
- 初期費用: 電気式に比べて高価です。
- ランニングコスト: 電気式に比べて安価です。
- 暖まり方: 温水で暖めるため、じんわりと暖まります。
- 後付け: 後付けが難しい場合があります。
- 種類:
- 床暖房パネル: 床下にパネルを設置し、その中に温水を循環させるタイプです。
- 床暖房パイプ: 床下に温水パイプを設置し、その熱で床を暖めるタイプです。
床暖房のフローリングリフォームにおける注意点
前述したように、床暖房のフローリングリフォームには、決して安くない費用がかかります。リフォームを成功させるためには、注意点を知っておく必要があります。
床暖房が設置されたフローリングをリフォームする際には、以下の2つの注意点に気をつけましょう。
- 床暖房にふさわしい床材を選ぶ
- 複数業者を比較する
あらかじめ注意点を理解していれば、トラブルに巻き込まれたり、施工後に後悔したりするリスクを防げます。順番にチェックしましょう。
床暖房にふさわしい床材を選ぶ
フローリングを張り替えるときは、床暖房にふさわしい床材を選びましょう。
住宅で使われる複合フローリングは熱に弱く、乾燥・湿気によってひび割れや反りが出やすいです。再びリフォームが必要となるかもしれないため、以下のような床材を選びましょう。
- 床暖房対応の無垢フローリング
- 床暖房対応の挽板フローリング
- コルク
また、重ね張りを選ぶときは熱源からの距離が離れるため、熱の伝導効率を考慮した床材を選ばないといけません。また、厚みも薄いものを選び、できるだけ床暖房の稼働効率を高める工夫をしましょう。
複数業者を比較する
リフォーム会社を選ぶときは、複数業者に見積もりを取って比較しましょう。なぜなら、費用や施工方法が異なるからです。
比較すべき項目は、以下の通りです。
- サービス内容
- 施工方法
- フローリング材の豊富さ
- 費用
あらかじめ業者の公式サイトを確認しておき、気になる2〜3社を比較しましょう。電話やメールなどでも見積書を提示してもらえますが、現地で確認してもらわなければ具体的な料金は出ません。
複数業者を比較して、最適な業者を選びましょう。
床暖房のリフォーム業者の選び方
依頼する床暖房のリフォーム業者次第では、満足のいく仕上がりにならない可能性があります。最適な床暖房のリフォーム業者を選ぶために、以下の3つのポイントを理解しておきましょう。
- 明確に施工内容や費用を説明してくれる
- 床暖房フローリング張り替えの実績がある
- アフターフォローが充実している
1つずつ詳しく解説します。
明確に施工内容や費用を説明してくれる
まずは、明確に施工内容や費用を説明してくれる業者を選びましょう。
ほとんどのご家庭において、床暖房のフローリングの張り替えは初めての経験だと思います。かかる費用も大きいため、心配は大きいはずです。
そのため、施工内容のメリット・デメリットの説明を受け、追加工事の可能性など明確に説明してくれると安心して依頼できます。不安のない状態で依頼できる業者を選ぶと、最後まで親切に対応してもらえるでしょう。
床暖房フローリング張り替えの実績がある
床暖房フローリング張り替えの実績がある業者を選びましょう。
似たリフォームの実績がしっかりあれば、技術も申し分ないはずです。過去の経験から、部屋の状況に適したプランを出してくれます。
実績については依頼する前に公式サイトでチェックしましょう。掲載がない場合は、見積もりを取るときや下見のときに実際に聞いてみると回答が得られます。
弊社であれば、「キッチン入れ替え・床張り替え」のなかでフローリングの張り替えについてご紹介しています。
アフターフォローが充実している
施工後のアフターフォローが充実している業者を選びましょう。
なぜなら、リフォーム完了後に欠陥が見つかったり、施行中にキズができたりする場合もあるからです。何か起きたときも対処すると明言する業者なら技術力に自信を持っています。
また、万が一施工後に困ったことが起きても、丁寧に対処してくれるでしょう。
床暖房後付けで後悔しないために知っておくべきこと
床暖房を後付けする場合、メリットも多いですが、事前に注意しておかないと後悔する可能性も。よくある後悔事例と、後悔しないための対策をご紹介します。
後付けでよくある後悔事例
- 光熱費が高い: 断熱材が不足していたり、適切な熱源を選んでいない場合、光熱費が高くなってしまいやすいです。
- 暖まるのが遅い: 床材や断熱材の種類によっては、暖まるまでに時間がかかってしまうことがあります。
- 段差ができる: 後付けの場合、既存の床との段差ができてしまい、見た目に影響したり、生活スペースが狭くなってしまうこともあります。
- 施工費が高い: 新築と比べて、後付けは施工費が高くなる傾向にあります。
- 部屋の構造に影響する: 後付けの場合、既存の構造に影響を与える可能性があり、場合によってはリフォームが難しくなることもあります。
後悔しないための対策
- 断熱性能の向上: 床下や壁の断熱材を強化することで、熱が逃げにくくなり、光熱費を抑えられます。
- 熱源の選び方:
- 電気式床暖房:
- メリット: 設置費用が比較的安い、温度調節がしやすい
- デメリット: 光熱費が高くなる可能性がある
- ガス式床暖房:
- メリット: 電気式に比べて光熱費が安い
- デメリット: 設置費用が高い、ガス配管が必要
- ヒートポンプ式床暖房:
- メリット: 光熱費が安い、環境に優しい
- デメリット: 設置費用が高い、室外機が必要
- 電気式床暖房:
- 業者選びのポイント:
- 実績: 床暖房後付けの実績が豊富で、信頼できる業者を選びましょう。
- 施工技術: 床暖房の施工に精通した技術力を持つ業者を選びましょう。
- アフターサービス: 万が一、トラブルが発生した場合に、しっかりと対応してくれる業者を選びましょう。
- 事前に相談: リフォーム業者に相談し、自分の家の構造や予算に合った床暖房の設置方法を検討しましょう。
床暖房リフォームで使える補助金制度
床暖房リフォームは、快適な住空間を実現する一方で、費用がかかることも事実です。そこで活用したいのが、国や自治体から提供されている補助金制度です。
住宅エコリフォーム推進事業
住宅エコリフォーム推進事業は、省エネ性能や耐震性能を向上させるリフォームに対して、補助金が支給される制度です。
- 対象となるリフォーム: 床暖房の設置、断熱改修、窓の改修など
- 補助金額:
- 床暖房の設置の場合、工事費の最大2/3(上限20万円)が補助されます。
- 他のリフォームと組み合わせることで、より多くの補助金が受けられる可能性があります。
- 申請条件:
- 住宅の所有者であること
- 住宅が特定の地域に所在していること
- その他の条件を満たしていること
- 申請方法:
- 申請書類を自治体へ提出
- 申請に必要な書類は自治体によって異なりますので、事前に確認が必要です。
- 注意点:
- 補助金は予算が限られているため、申請が締め切られる場合もあります。
- 補助金の申請には、一定の手続きや書類作成が必要になります。
その他の補助金制度
上記の住宅エコリフォーム推進事業以外にも、自治体独自の補助金制度がある場合があります。
- 自治体ホームページ: 各自治体のホームページで、補助金制度に関する情報を検索しましょう。
- リフォーム業者: リフォーム業者に相談することで、補助金制度の情報を得られます。
補助金申請のポイント
- 早めの情報収集: 補助金制度は、時期や対象となるリフォーム内容によって異なります。早め早めに情報収集を行い、計画を立てましょう。
- 申請書類の準備: 申請書類は、事前にしっかりと準備しておきましょう。
- 専門家への相談: 必要に応じて、専門家に相談することも検討しましょう。
補助金制度を活用することで、費用を抑え、より快適な床暖房リフォームを実現できます。
費用や注意点を知ってフローリングの張り替えをしよう
床暖房のフローリングの張り替えをする際、「施工方法は暖房シートごと張り替える」「重ね張りをする」の2択です。
暖房シートごと張り替えると熱源機も新しく設置しなければならず、膨大な費用がかかります。しかし、重ね張りをすると熱源が遠くなるため暖かさを感じにくくなります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、目的や予算に合わせて方法を選びましょう。もし、リフォームに関してお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。
Q:床暖房のフローリングは張り替えできる? A:撤去して張り替えるか、上から重ね張りするかの方法で張り替えられます。
Q:床暖房のフローリングを張り替えるリフォーム費用相場は? A:撤去して張り替えるなら1畳あたり5〜8万円、重ね張りなら1畳あたり8〜11万円かかります。熱源機の設置には25〜100万円程度かかります。