排水管は、排水口のように汚れが目で確認できる場所ではないため見逃しがちですが、じつは非常に汚れやすいのです。放置していると、嫌なにおいがしてきたり水の流れが悪くなったりするなど、いいことはありません。自分でできる簡単な予防法で、排水管を詰まらせないようにしましょう。
排水管の構造と種類
排水管の基本構造
排水管は、私たちが普段何気なく使っている水回りから汚水を処理するために欠かせないものです。排水管は、排水口から排水枡、そして下水道へと繋がる複雑なネットワークを形成しています。
1. 排水トラップ
排水トラップは、排水口から排水管に繋がっているU字型の管で、水封と呼ばれる水を溜めておくことで、排水管から悪臭や害虫が侵入するのを防ぐ役割をしています。
- Sトラップ: 最も一般的な排水トラップです。U字型に曲がっているため、水が溜まりやすく、水封を保ちやすいのが特徴です。
- Pトラップ: Sトラップよりも排水効率が良いとされています。
- ボトルトラップ: 排水トラップがボトル状になっているため、水封の維持に優れています。
2. 排水管の経路
排水口から排水枡までは、パイプが直線的に繋がっている場合もあれば、曲がりくねって繋がっている場合もあります。排水管の素材は、塩ビ管や鉄管、ステンレス管など、様々なものが使われています。
3. 排水枡
排水枡は、複数の排水管が合流する場所です。排水枡には、ゴミや異物をキャッチする役割があります。また、排水枡は、排水管の清掃や修理を行う際に重要な役割を果たします。
家庭内の排水の種類
家庭内では、様々な場所から排水が発生します。場所によって排水管の構造や材質、そして発生する汚れの種類も異なります。
1. キッチン
キッチンから出る排水は、油汚れや食品残渣など、有機物が多く含まれているのが特徴です。
2. トイレ
トイレから出る排水は、便や尿など、水に溶けにくい物質が含まれているのが特徴です。
3. 風呂
風呂から出る排水は、石鹸カスや髪の毛など、水に浮きやすい物質が含まれているのが特徴です。
4. 洗面所
洗面所から出る排水は、歯磨き粉や洗顔料など、化学物質が含まれているのが特徴です。
排水管の構造と種類を理解するメリット
排水管の構造と種類を理解することで、詰まりの原因を特定しやすくなります。例えば、キッチンの排水管が詰まった場合、油汚れが原因である可能性が高いですが、トイレの排水管が詰まった場合は、便や尿が原因である可能性が高いです。
また、排水の種類を理解することで、場所に応じた適切な予防策を講じることができます。例えば、キッチンの排水口には油受けを設置したり、風呂の排水口には髪の毛をキャッチするネットを設置したりすることで、詰まりを予防することができます。
~場所別~排水管の詰まりを予防する方法
急な排水管トラブルを避けるためにも、普段から排水管の詰まりを予防できる方法をご紹介します。
●トイレ
・トイレットペーパーの量に気を付ける
トイレがつまってしまうと、逆流してきたり悪臭がしたりします。そこで、注意したいのがトイレットペーパーの流しすぎです。水に溶ける素材ですが、一度に大量に流すとつまるので、たくさん使いそうなときは何度かに分けて流すようにしましょう。
・異物を流さない
トイレットペーパー以外のものを流すことも、詰まりの原因になります。誤っておむつや生理用ナプキンなどを落としてしまうのも要注意です。必ず拾うようにしましょう。とくに生理用ナプキンは、粘着テープがついているので排水管にくっついてしまい取り除くのが大変です。最近は、海外製のトイレットペーパーが安く購入できるようになってきて使用する方も増えてきていますが、日本製のものより水に溶けにくいこともあるので注意しましょう。
●キッチン
・油を排水口に流さない
キッチンの詰まりの原因で一番多いのが、油です。揚げ物料理のあと、油の処理は面倒ですよね。しかし、面倒だと思って油をそのまま排水口に流してしまうと、粘り気が高く、水に溶けない性質の油は、排水管にべったりくっついてとれなくなってしまうのです。油は決して排水口に流さずに、固めて捨てたり牛乳パックなどに入れて捨てたりするようにしましょう。お皿に油がべっとりついているときは、拭き取ってから洗うことも大切です。
・パイプクリーナーを使う
食べ物のカスを、排水管内へとそのまま流してしまっていませんか。ちょっと流れただけのように見えても、日々の積み重ねで詰まりが生じる場合もあります。普段から自分でもできる予防としては、定期的にパイプクリーナーを使って掃除をすることです。排水口の受け皿もゴミが満タンになる前に捨てるようにすると、食べ物のカスが排水管に流れ込む量を減らすことができます。洗い物が終わった後に、水を少し多めに流すようにすることも、排水管の詰まりを予防する大切な方法です。節水も大事ですが、「水を流す」という予防法も覚えておきましょう。
●お風呂
・髪の毛の処理に気を付ける
お風呂の排水管の詰まりの原因は、多くの場合が髪の毛です。お風呂の排水口にヘアーキャッチャーを設置してこまめに捨てるようにするのが一番です。できれば、お風呂掃除をしたついでに毎日捨てるようにすると水の流れがよくなり、ぬめりやあかもたまりにくくなります。
・分解して掃除する
どの場所にも共通していることではありますが、ぬめりやあかも詰まりの大きな一因であるといえます。とくにお風呂の排水口はゴムのパッキンや、ヘアーキャッチャーなどいくつもの部品でできています。そのため掃除も細かい場所のぬめりやあかまで歯ブラシなどで洗わなくてはならず大変です。しかし、そういった細かい汚れの蓄積が排水管の詰まりにつながっているため、注意して洗うようにしましょう。
【もしつまってしまったら】自分でできる対処法
●トイレ
トイレがつまった場合は、ラバーカップを使ってみましょう。ラバーカップというのは、いわゆるトイレのスッポンといわれるものです。何度か吸引を繰り返し、詰まりを解消させましょう。流れが悪いからといって安易に水を流しさないようにしましょう。水が流れきらずあふれ出してしまうこともあるので要注意です。
●キッチン
キッチンの排水口には、ゴミ受けを外したところに排水トラップがあります。そこに異物や食べもののカスがつまっていることが多いので取り除きます。注意したいのが、完全につまってしまってからではパイプクリーナーで解決できないことが多いという点です。つまっている状態でパイプクリーナーを使うと、異物や汚れの隙間に入ってしまいより詰まりがひどくなる原因にもなるのでやめましょう。
●お風呂
お風呂の排水口は、排水トラップの部品がたくさんあるので全部外して掃除してみましょう。そうすると、流れがよくなる場合があります。排水トラップ周辺の汚れであれば、使い古した歯ブラシなどでゴミを取り除いてあげるだけでも高価はあるでしょう。
自分で解消できない場合はプロの業者へ
自分でできるのは、排水口周辺に原因のある詰まりだけです。排水管がつまらないように普段から自分で予防することも大事ですが、完全に詰まった状態で自力で解決するのはさらなるトラブルを引き起こすおそれもあります。困ったときは、プロのパイプクリーニングを利用しましょう。
詰まりがなくても、「きれいにする」という面では、一度プロにパイプクリーニングを頼んでみるのもおすすめです。そうすれば自分で掃除するときも楽になり、排水管をきれいに長持ちさせてくれます。
プロに依頼するタイミングとサービスの選び方
排水管の詰まりは、DIYで解消できる場合もありますが、状況によってはプロの業者に依頼する必要がある場合があります。プロに依頼するタイミングと、適切な業者選びについて解説します。
プロに依頼すべきサイン
- 排水の逆流: 排水口から水が逆流してきた場合は、排水管が完全に詰まっている可能性が高く、DIYでの解決は困難です。
- 異臭: 排水口から悪臭がする場合は、排水管内に腐敗物が溜まっている可能性があり、専門的な清掃が必要です。
- 排水の遅延: 排水が異常に遅くなったり、水が流れにくくなったりする場合は、排水管内に汚れが蓄積している可能性があります。
- 水漏れ: 排水管から水が漏れている場合は、排水管の破損が疑われ、専門業者による修理が必要です。
これらの症状が出た場合は、DIYでの対処は危険なため、専門業者に相談することをおすすめします。
業者の選び方
排水管の詰まり解消を専門とする業者は数多く存在します。適切な業者を選ぶために、以下のポイントを参考にしましょう。
- 料金体系: 料金体系は業者によって異なります。出張費、作業費、材料費などが含まれているか、事前に確認しましょう。
- 実績: 実績が豊富で、多くの顧客から信頼されている業者を選ぶことが重要です。ホームページや口コミサイトなどで、業者の実績を確認しましょう。
- 口コミ: インターネット上の口コミサイトなどで、業者の評判を確認しましょう。口コミの内容から、業者の対応や技術力、価格の妥当性などを判断することができます。
- 資格: 排水管の詰まり解消には、特定の資格は必要ありませんが、資格取得者は専門知識や技術を持っている可能性があります。
- サービス内容: 高圧洗浄、内視鏡検査、排水管の修理など、必要なサービスを提供している業者を選びましょう。
排水管掃除なら当社へお任せください
当社A.S.Rでは、安心してパイプクリーニングサービスをご利用いただけるよう、アフターサービス・保障制度を設けております。万一ご満足いただけない場合にも誠意を持って対応させていただくため、「全額返金制度」を採用しております。また、お掃除後、3か月間はクリーニングによって不具合が生じた場合、何度でも点検し、再度お掃除させていただくなど、最後まで責任をもってご対応いたします。排水管を詰まらせないためにも、気になる方はぜひお見積りだけでもご連絡ください。
A.S.Rの排水管洗浄