雨漏りが発生したら、まず一時しのぎをしなければなりません。なぜなら、被害が拡大し、建物の劣化につながってしまうからです。
本記事では、雨漏りを一時しのぎする方法と注意点を発生箇所別に解説します。また、応急処置に役立つ対策グッズや放置するリスクも説明するので、ぜひ参考にしてください。
雨漏りを業者に依頼するまでに、被害拡大を防ぐための一時しのぎ方法を実践しましょう。
【発生箇所別】雨漏りを一時しのぎする方法と注意点
雨漏りを発見したら、被害拡大を防ぐために一時しのぎをしましょう。雨漏りをそのままにしておくとフローリングや壁、インテリアなどが濡れてしまいます。雨漏りによる被害を最小限に止めるために、応急処置が必要です。
ここでは、雨漏りが発生している箇所別に、一時しのぎする方法と注意点をご紹介します。
●天井
●屋根
●窓
●外壁
●ベランダ・バルコニー
ただし、ここでご紹介する雨漏りの一時しのぎ方法によって、解決するわけではありません。後日雨漏りの原因をなくすための修理が必要な点を、理解しておきましょう。
天井
天井から雨漏りが発生したときは、落ちてくる水滴を受けるためにバケツや桶を置いて、床や家具が濡れないように対処しましょう。そして、まわりにある家電・家具は濡れないよう避難させます。雨漏りによって濡れた部分は早めに拭き取っておくと、劣化を防げます。
バケツや桶のなかに雑巾やタオルを入れると、水はねを防止できるためおすすめです。さらに、雨漏りが激しいときは、床にブルーシートや防水シートを敷くと、床を水はねから保護できます。
屋根
屋根から雨漏りが発生したときは、屋根のうえにブルーシートを被せる方法で応急処置するのが一般的です。しかし、雨の降るなか、屋根に登る行為はとても危険です。転落の恐れがあるほか、屋根材を踏み破ってしまい別の箇所で雨漏りが発生するリスクもあります。
まずは、部屋の中でできる雨漏りの一時しのぎを行って、雨がやむまで待ちましょう。どうしても自分で対処したい場合は、晴れの日に2人体制でブルーシートを被せるとよいでしょう。ただし、一時の対処にしかならないため、解決するにはプロへの依頼をおすすめします。
窓
窓から雨漏りしているときは、シーリング材の劣化や、窓枠と窓ガラスのズレが原因で窓から雨漏りが起きている可能性が高いです。
まずは、カーテンを取り外し、窓枠まわりに防水シートや給水シートを敷きましょう。水で濡れた壁や床、窓枠などはタオルで拭き取ります。雨の侵入箇所を特定できたときは、防水テープを貼って防げば、一時的に雨漏りがおさまります。
また、雨戸があるなら閉めてみるのも、手段の1つです。雨漏りが止まるケースもあるため試してみましょう。
外壁
外壁からの雨漏りは、サイディングのひび割れやコーキングの劣化などが原因になっているケースがほとんどです。怪しい部分に防水テープを貼ったり、全体をブルーシートで覆ったりして一時しのぎしましょう。
自分でもシーリングで対処できますが、シーリングの選定は難しく仕上げも難易度が高いです。
また、室内では雨漏りしている壁の下に防水シートや給水シートを敷いて、水たまりができないようにしましょう。まわりにカーテンや家具があるなら、避難させる必要もあります。
ベランダ・バルコニー
ベランダやバルコニーから雨漏りがある場合は、ブルーシートで全体を覆って水の侵入を防ぎましょう。
ベランダやバルコニーの雨漏りで考えられる原因は、2つです。まずは、防水層の劣化によるひび割れです。隙間やひび割れが見つかったらコーキングや補修スプレーで対処できます。
次に、ドレンの詰まりです。排水がうまくできずに水かさが増してしまい、予想外の場所から雨漏りしている可能性があります。この場合、ドレンの詰まりを解消すれば雨漏りが止まります。
あると便利!雨漏りの応急処置ができる対策グッズ
雨漏りの一時しのぎをするときに、あると便利な対策グッズを以下の表にまとめました。
グッズ名 | 用途 |
---|---|
防水テープ | 撥水加工された防水テープは、窓や外壁のひび割れやズレなどに貼って雨漏りを防ぎます。 |
防水シート | 広範囲にわたって雨から原因箇所を保護します。屋根や外壁、ベランダなどの広範囲に原因がある場合や、場所の特定ができない場合に使えます。 |
防水スプレー 補修スプレー |
外壁や窓などで雨漏りが起きた原因箇所に防水スプレーを吹きかければ表面をコーティングできます。 |
シリコンシーラント | 防水性のあるシーリング剤です。ひび割れや隙間を埋め、雨漏りの一時しのぎとして使えます。 |
ウレタン防水塗料 | 壁や屋根にウレタン防水塗料を塗って防水機能を高められます。 |
給水シート用途 | 雨漏りが発生した箇所から被害が拡大しないために、給水シートを設置すれば大量の水を吸収してくれます。ペットシートや赤ちゃんのおむつでも代用可能です。 |
雨漏りが気になる際は、ぜひ対策グッズを活用しましょう。
雨漏りを一時しのぎしたまま放置するリスク
雨漏りを一時的にしのいだとしても、そのまま放置すると危険です。一時的に雨漏りが止まったように思っていても、別の場所から雨漏りが始まるかもしれません。なぜなら、素人では雨漏りの原因追求が難しく、完全に補修できないからです。
雨漏りを一時しのぎしたまま放置するリスクは、2つあります。
●建物の耐震性が低くなる
●漏電の可能性がある
詳しく確認しましょう。
建物の耐震性が低くなる
雨漏りをそのままにしていると、建物の耐久性が低くなります。特に、木造住宅のなかに水が侵入すると、大事な基礎・柱が腐食したり錆びたりしてしまうからです。
また、腐った木材には、シロアリを寄せてしまいます。気づいたら柱の中が空洞になっていたり、一部がなくなっていたりするかもしれません。シロアリ被害が拡大すると、基礎部分の交換や補強の工事が必要です。
漏電の可能性がある
雨漏りを放置すると、漏電の危険もあります。
一般的な電化製品は、漏電防止のために絶縁体でケーブルが覆われていますが、湿気や雨水によって隙間から侵入すると電気が正常に流れなくなってしまいます。電気が外へ漏れると、電化製品の故障や感電を引き起こしかねません。
最悪の場合、火災の恐れもあるため、早めに修理を依頼しましょう。
雨漏り修理業者を選ぶときのポイント
雨漏りを一時しのぎできたとしても、必ず早いうちに専門業者へ修理を依頼しましょう。雨漏り修理業者を選ぶときのポイントは、2つあります。
●実績が豊富にある
●アフターフォローが手厚い
専門業者に原因の特定や完全な修理をしてもらい、被害拡大を防ぎましょう。
実績が豊富にある
雨漏りの修理は、確かな実績を持つ業者に依頼しましょう。なぜなら、雨漏り修理には高い技術が必要だからです。
実績の有無は公式サイトやSNSを通じて確認しましょう。今までの修理事例やお客さまの声を確認すれば、どのような施工をしてくれるのかチェックできます。
しっかりと写真付きで施工内容を示していれば、確かな技術で対応してくれると判断できるでしょう。
アフターフォローが手厚い
雨漏りの修理を依頼するときは、アフターフォローの手厚さもチェックしたうえで、業者を選定しましょう。
アフターフォローの充実度は、施工の自信の表れでもあります。なぜなら、雨漏りの原因特定や修理は難しく、高い技術が必要だからです。
なかには、一定期間内であれば、再発したときに無償で修理してくれる業者もあります。万が一、雨漏りが再発しても安心して依頼できる業者を選びましょう。
業者に修理を依頼したときの費用相場
業者に修理を依頼する際、気になるポイントは費用相場ではないでしょうか。ここでは、雨漏りの修理を依頼したときの費用相場をご紹介します。
発生箇所 | 費用相場 |
---|---|
屋根 | 5,960円〜 |
窓 | ⚫︎コーキング修理:1,000円〜 ⚫︎窓枠補修:3万円〜 ⚫︎窓サッシ交換:5万円〜 |
外壁 | ⚫︎シーリング修理:1,290円〜 ⚫︎シリコン塗装:5,000円〜 ⚫︎シート防水工事:6,800円〜 |
ベランダ・バルコニー | 5万円〜 |
ご紹介した費用は、あくまでも相場です。かならず、見積書を提示してもらってから、修理を依頼しましょう。
雨漏り修理は専門業者に依頼すると安心
雨漏りが発生したら、早い段階で専門業者に修理を依頼しましょう。雨漏りの一時しのぎができたからといってそのまま放置すると、建物の劣化や漏電のリスクが高まります。
一時しのぎをすると、雨漏りが止まったように思えるかもしれません。しかし、しばらくすると再発したり、ほかの箇所から雨漏りが発生したりする場合があります。もし、雨漏りでお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。
Q:雨漏りを一時しのぎするための便利グッズは?
A:防水テープや防水シート、防水スプレー・補修スプレー、シリコンシーラント、ウレタン防水塗料、給水シートがあると役立ちます。
Q:雨漏りを一時しのぎしたまま放置するリスクはある?
A:建物の耐震性が低くなったり、漏電の危険性が発生したりします。