「暖房をつけているのに足元だけ冷える」とお悩みではありませんか。空気の性質上、冷たい空気は床に滞留しやすいため、部屋の中で過ごしていても足元は冷えを感じやすいです。
この記事では、今すぐできる床を暖かくする方法やリフォーム例など、さまざまな寒さ対策を紹介します。底冷えの原因や冷たい床が及ぼす悪影響もご紹介しているため、ぜひ参考にしてください。床を暖かくする方法を実践し、足元の冷えを撃退しましょう。
床が冷たい!底冷えする4つの原因
まずは、家の中で底冷えが起きる4つの原因について解説します。
●コールドドラフト現象
●合板フローリングを使っている
●床下換気口がある
●家全体の断熱機能が低い
底冷えの原因をしっかり理解すれば、正しい対処法を実践できます。順番に確認しましょう。
コールドドラフト現象
コールドドラフト現象とは、外に面している窓ガラスからの冷たい空気が暖かい部屋の中に流れ込んで、足元が冷える現象です。コールドドラフト現象によって足元が冷え、底冷えを感じてしまいます。
空気の性質上、温かい空気は軽く、冷たい空気は重いため、温かい空気に押されて室内の冷たい空気が足元に滞留します。エアコンをつけていても、足元だけが冷える原因です。
合板フローリングを使っている
合板フローリングを使っていると、足元が冷えやすくなります。そもそもフローリング材には、合板と無垢材の2種類です。無垢材は天然木100%で、空気をたくさん含んでおり断熱効果が高いのが特徴です。
一方で、合板フローリングは何枚もの木材を接着剤で貼り付けているため、空気の層がありません。そのため、空隙率が低くて断熱性が弱く、冷えを感じやすくなります。安価ではあるものの、床下の冷たさをそのまま足元に届いてしまう点がデメリットです。
床下換気口がある
木造住宅の床下に設置されている床下換気口も、底冷えが起きる原因の1つです。床下換気口は、床下に湿気がたまらないように、多くの木造・戸建の家に設けられています。
しかし、床下換気口は外の冷たい空気を取り込むため、部屋のフローリング・床が冷えてしまいます。いくら部屋の中で暖房を効かせても足元だけが冷たい場合は、床下換気口に起因すると考えてもよいでしょう。
家全体の断熱機能が低い
床をはじめ、家全体の断熱性能が低い場合は、底冷えを感じます。近年の住宅は、床下や外壁、天井などのあらゆる場所に断熱材が使用されており、かつての住宅ほど寒さは感じられません。断熱材があると夏は涼しく、冬は暖かい住環境を保ちやすくなります。
しかし、断熱材が経年劣化すると断熱機能が弱まり、家全体を冷えやすくなります。特に古い家は、そもそも断熱材が使われていない可能性も否定できません。冷たい空気は下に滞留しやすいため、足元が冷えて底冷えにつながります。
冷たい床が及ぼす悪影響
部屋の床が冷たいまま過ごしていると、悪影響を受ける可能性があります。冷たい床・フローリングが及ぼす悪影響は、以下の通りです。
●体調を崩しやすい
●暖房代がかかる
2つの悪影響を知ると、早く改善すべきだと感じる方も多いはずです。それぞれ詳しく確認していきましょう。
体調を崩しやすい
床が冷えていると体調を崩しやすいため、注意が必要です。もともと冬は寒くて体調を崩しやすい時期です。昔から冷えは万病の元と言われており、足元からの冷えも体調に悪影響を与えます。体を冷やすと血行や代謝が悪くなり、免疫力も弱まります。
また、昔から言われる「頭寒足熱」も現代に通じる健康法の1つです。足は冷えがちで温め、頭は熱くなりやすいため冷やした方がよいといった教えです。現代においても手足を温めれば健康につながります。
暖房代がかかる
床の冷えを解消しようとすると、暖房の設定温度が高くなり暖房代が高額になってしまいます。しかし、暖房のパワーを強めても高い空気は上に滞留し、足元にまで降りてきません。暖房を強くしていても室内が温まりにくく、エネルギー効率が悪いです。
エアコンだけでなく、ファンヒーターのように部屋の下部を温める暖房器具を使ったり、室内の空気が循環するようにサーキュレーターを回したりして工夫しましょう。
今すぐできる床を暖かくする方法
床を暖かくするために、今すぐできる対策方法は以下の3つです。
●厚手の靴下やスリッパを履く
●カーペット・ラグをフローリングに敷く
●コルクマットを敷く
いずれの方法も、今すぐ実践できる対策方法ばかりです。床が冷たい・寒いと考えているのであれば、ぜひ実践しましょう。
厚手の靴下やスリッパを履く
まずは自分自身を温める対策として、厚手の靴下やスリッパを履きましょう。冷たい床との距離ができ、冷えが感じにくいです。
近年では、発熱するヒーターソックスや内蔵型電熱スリッパなど、足元を暖かくする高機能商品が販売されています。冷えを感じるのであれば厚手の靴下やスリッパを履いて、足元を温めましょう。
カーペット・ラグをフローリングに敷く
カーペットやラグをフローリングに敷いて床の冷え対策をしましょう。カーペットやラグの繊維の間に空気の層ができるため、冷たいフローリングを直接触らずに済みます。
強く冷えを感じるのであれば、ホットカーペットを敷いて電気の力で温める方法もあります。ホームセンターやインテリアショップ、ネット通販などで取り扱っているため、インテリアに合わせて選びましょう。
コルクマットを敷く
フローリングにコルクマットを敷くと、床の冷え対策に有効です。コルクマットは断熱性・保湿性・クッション性に優れており、形も自由に変えられます。
ジグソーパズルのようなジョイント型のマットのため、誰でも簡単に設置が可能です。部屋の大きさに合わせて設置しやすいため、どのような部屋にも合わせられるでしょう。
床を暖かくするためのリフォーム例
床を暖かくする方法をご紹介しましたが、根本的な解決を目指すのであれば業者に依頼してリフォームをしましょう。床を暖かくするためのリフォーム例は、以下の通りです。
●床材を変える
●断熱材を入れ替える
●床暖房を設置する
詳しく確認し、床からの冷えを防ぎましょう。
床材を変える
現在の床材が合板フローリングなのであれば、無垢材フローリングに変えましょう。無垢材だと調湿作用が働き、室内を年中適切な湿度になるよう調節してくれます。
どのようなフローリングであっても経年劣化するため、15年以上使っていれば張り替えのタイミングです。床材を張ってから年数が経っているなら、無垢材への交換も検討しましょう。
床材のリフォーム費用の目安は、6畳あたり9〜20万円です。選ぶ素材によって価格が変動するため、よく検討しましょう。
断熱材を入れ替える
断熱材も経年によって機能性が下がってしまうため、入れ替えや追加を検討しましょう。断熱材は、室内と室外の熱の伝達を遅らせる役割を持っています。
住宅を建ててから年数が経っていると、断熱材の性能が落ちているかもしれません。古い家だと、そもそも断熱材が入っていない可能性もあります。
断熱材の入れ替えの費用目安は、10〜30万円です。ただし、床の上を剥がすリフォームの際は大掛かりとなるため、100万円を超える場合もあります。
床暖房を設置する
床暖房を設置すると、ふく射熱で足元から部屋全体を温めてくれます。使い方によってはエアコンもいりません。
床暖房の設置費用の目安は、6畳あたり30〜70万円です。ただし、床暖房の設置には、上から暖房パネルを取り付ける方法と一度床材を剥がして床暖房を取り付ける方法があり、費用感が大きく異なります。また、温水(ガス)式と電気式でもリフォーム内容が変わるため、費用に差が出ます。よく検討して導入を決めましょう。
床を暖かくする方法を知って底冷え対策をしよう
どのような家でも、冬になると冷気が侵入してしまい、重たい冷気が足元に滞留してしまいます。そのため、足元が冷え、底冷えを感じてしまう方は多いです。今回紹介したすぐできる床を暖かくする方法を確認し、ぜひ寒さ対策を実践してください。
もし、根本的な解決が必要であれば床を暖かくするためのリフォームも前向きに検討しましょう。断熱材やフローリングを交換すれば、冷えの感じ方が大きく変わるはずです。
もし、リフォームに関してお困りでしたら、弊社にお気軽にご連絡ください。冬でも足元を冷やさないで健康に過ごしましょう。
Q:今すぐできる床を暖かくする方法は?
A:「厚手の靴下やスリッパを履く」「カーペット・ラグをフローリングに敷く」「コルクマットを敷く」の3つの対策を実践しましょう。
Q:床を暖かくするためのリフォーム例は?
A:「床材を変える」「断熱材を入れ替える」「床暖房を設置する」の3つがあります。